プロ野球の経営陣と選手達は今こそじっくり腰を落ち着けて話し合いを持つべきだ。
プロ野球の練習試合を最後に実施したのが3月25日ですから、それから2週間が経ちました。
その間我々は宙ぶらりんの日々を過ごしております。
実に忌々しい、新型コロナウイルスであります。
阪神タイガースから複数の感染者が出たり、公式戦の開幕をいつにするのかの議論が二転三転したり、プロ野球選手が一致結束して募金すると表明したりと、ちょこちょことニュースはあるものの、傍目にはほとんど何も動いていないように思えるのが、この所の日本プロ野球界であります。
予定通りに公式戦を行えないのは、当然であります。
新型コロナウイルスの緊急事態宣言まで発せられる状況を見れば改めて言うまでもありませんが、しかし、ファンの立場からしますと、それにしても退屈過ぎるのであります。
何か楽しい事をやってくれ!と、叫ばずにはいられないのであります。
■
この際、ありとあらゆるプロ野球選手、および指導者や経営陣の皆さん達で、スマートフォンとインターネットを使ったネット会議を催してはいかがでしょうか。
そしてその様子をコンテンツとしてファンに公開してみてはどうでしょうか。
パッと思いつく議題だけでもこれだけのものがあります。
・サイン転売問題への対応
・アメリカで始まるワンポイントリリーフ規制について
・現役ドラフト問題
・球団数拡張問題
・引退後のセカンドキャリア問題
・原辰徳さんDH熱望し過ぎ問題
etc
平時の場合、これらが労使間で話し合われるのはオールスター期間であります。
しかし日数が少なく、オールスターに出る選手には調整の時間が、そうでない選手は家族と過ごす束の間の休日が失われるという事もあって、あまり長い時間の話し合いにならず、議論もなかなか煮詰まりません。
現役ドラフトの議論がここまで長引く要因の一つも、この話し合う時間の短さにあるのは間違いありません。
しかしだからといってシーズンオフでは、ちょうど契約更改の時期と重なる為に、そもそも労使間で厳しい議論をする時期に適しません。
あまり激しい事を言い合って契約更改に差し障ると困ると、お互い煮詰まった議論に持ち込みにくい為です。
そういった課題をクリアするのに、まさにもってこいなのが、この新型コロナウイルスによるモラトリアム期間と言えるのではないでしょうか。
■
このネット会議の進め方としては、まずは4/21(火)は18時プレイボールで球団数拡張問題を、4/22(水)は18時プレイボールでサイン転売問題を話し合う、という風に日程と議題を決め、公表します。
そしてそれまでの間に各球団の選手会、およびオーナーサイド(球団社長も含む)でその日のネット会議に登壇する担当選手を決め、いざ当日、12球団の代表選手、オーナーサイドの担当者の合計13名と、司会進行役にヒマそうな野球好き芸能人1名で、ネット会議を執り行う、という風に致します。
--------------------------------------------
4/21(火)18:00 球団数拡張問題
球団 登壇者
西武 栗山巧
福岡 和田毅
横浜 山崎康晃
広島 石原慶幸
ハム 斎藤佑樹
中日 平田良介
ヤク 青木宣親
千葉 益田直也
オリ 吉田正尚
巨人 坂本勇人
経営 南場智子
司会 ヨネスケ
(オープン戦順位順)
------------------------------------------
こんな感じになるイメージです。
ネット会議の胴元はNPBで、その様子を生中継でファンが楽しめるようにネットやテレビで放送し、ついでに広告でも募ってスポンサー収入を得て、中止になるやもしれぬオールスターゲームの減収分を補ってみる、のも良いかもしれません。
■
我々プロ野球ファンとしましては、長年の習性として18時にはプロ野球が始まるという風に体内時計がセットされ、自動でアドレナリンが湧き出してくる仕様になっております。
よって、このなんだかわからない18時のトキメキを上手に着地させる必要に迫られております。
だからつまり、NPBなんかやれよ!と言いたいのであります。
朝まで生テレビとか青春十代喋り場的なノリでもって、こういうネット会議コンテンツを今の時期限定でやってはくれまいかと、そのようにご提案申し上げる次第なのであります。
■
というわけで皆様あけましておめでとうございます。
新年一発目のブログエントリーは教育リーグを見に行ってきた記事にしようと思っていたのに、無観客だの練習試合だので、結局4月も8日になるまで間が空いてしまいました。
これからも思い出し次第何か書こうと思いますので、宜しくお願いいたします。
以上
「DOCK OF BAYSTARS YOKOSUKA」ならびに横須賀スタジアムの改良試案
既に皆様ご承知おきの通り、我らがベイスターズの総合練習場や選手寮が新しく建設され、今夏より使用が開始されております。
ですが、ベイスターズの公式ホームページにはいまだにこんなものが残されていて
いかがなものだろうかと、僕は思うのです。ここのページの情報は結構前から更新されずに放っておかれていて、横須賀スタジアムの駐車場の駐車可能台数も現在は1/4くらいまで減っているのに、この数字を残したままでは大丈夫なのか?と、指摘しておかなければなりません。
というわけで今日は、新しく出来たばかりの新練習場と併設されている横須賀スタジアムについて、まだ出来たばかりなのに早くも改良試案を述べていきたいと思います。
■
■横須賀スタジアムの増席案
ファームチームの本拠地である横須賀スタジアムの公式な定員(収容可能な客数)は確か1500名程度となっていて、それとは別に外野に芝生席が設けられています。
TBSベイスターズ(湘南シーレックス)時代は観客動員がそこそこ多かったので外野芝生席を開放する事も少なくなかったのですが、DeNAベイスターズになってからしばらくファームの観客動員が低調だった事もあってか、滅多に開放されなくなりました。
しかしながら近年のベイスターズファンの目覚ましい増加ぶりの影響でファームの観客動員数もうなぎのぼりとなり、先月末に行われた今シーズン最終戦はなんと3480名も来場してチケット販売を打ち切ってしまうほどの盛況ぶりとなりました。
そしてその最終戦の日は、そうなると当然1500席しかありませんから立ち見のお客さんもビッシリと埋まり、珍しく外野席を開放する事と相成りました。
どうも最近は週末ともなるとこれに近いような大勢のお客さんが来てくれるようになっているそうで、さすがにもうこのままではダメなのでは?増席する必要があるのでは?と、僕はご提案したいというわけです。
■
増席するポイントは2つありまして、1つは内野にフィールドシートを設けるというものです。
元々横須賀スタジアムのファウルグラウンドは必要以上に広いので、1塁側3塁側の両方にフィールドシートを合計500席くらい設ける事は不可能ではありません。
もう一つは外野芝生席を常時活用できる構造にする事です。レフトライトの両側の外野席と内野席に接続路を作っておけば、わざわざ外野席の出入り口に検札用のスタッフを配置する必要がなくなるはずです。
それによってトータルの観客収容数を3500名くらいまで引き上げる事ができるでしょう。そこまで大掛かりな工事もいりませんから、来春の開幕から利用する事も十分可能です。
筒香選手のポスティングがうまくいったら、そのお金でこの改修に手を付けてくれたら良いですね。
日ハム鎌ヶ谷の電光掲示板がダルビッシュ選手のポスティングマネーで建設されたような、ある種の置き土産として後年まで語り継がれたりするのではないでしょうか。
■横須賀スタジアムの飲食店改善案
横須賀スタジアムで試合のある時だけオープンする飲食物を売る店が3~4つ(うち1つはキッチンカー)ありまして、いずれもハイカロリーなものばかり売っています。
カレー、焼きそば、たこ焼きのド定番商品と、北原パンのお店ではパンとお菓子とアイスクリームを売っています。
体脂肪率とか糖質を気にしながら生きている僕にとって、そして多くの中高年にとって、またはお年頃の女性にとって、このラインナップはいかにも微妙であると言わざるを得ません。
そこで僕が申し上げたいのが、せっかく三浦半島を本拠地とするのだから、三浦野菜で作ったサラダ屋さんと、近隣の漁港で水揚げされた魚介類を売るお店を、せめて週末だけでもいいので出店して欲しい、という事です。
もう何年か前になりますが、ロッテが千葉の市原市(例の倒壊したゴルフ練習場のある市)でベイスターズとファームの試合をした時に球場脇に出店していた魚介類のキッチンカー的な露店で食べた焼きイカが、それはそれは美味しかったのだと、今でもハッキリ覚えているのです。
市原も内房で漁業の街でもありますから近くの漁港で取れた新鮮な魚介類が味わえるのですが、魚介類というのはとにかく鮮度が良いと本当に美味しいですから、その感動を横須賀スタジアムに来たお客さんにも味わってもらったらどうかと思うのです。
サラダ屋さんと合わせてご家族連れの皆様に食育の面でもお伝えできる事が出てくるでしょうし、こういった地の利は積極的に活かしていかなければもったいないと思います。
■駐車場問題
横須賀スタジアムにはかつて車を200台くらい停められる臨時駐車場がありまして、そこで1回310円で試合開始前から試合終了しばらく後まで駐車する事が出来ました。
そういった背景から、この球場に車で来るお客さんは多く、臨時駐車場が無くなった今でも試合開始日になると大量の車がやってきて、大勢の人がどこで停めようかと苦悩するようになっています。
冒頭で触れた公式サイトの数字がいつまで経っても正されないのも、この駐車難民を増やしている一因では?と見ています。250台も停められるなら大丈夫だろうと思って来てみたら、とてもとてもそんな台数停められないのです。詐欺みたいなものです。
特に週末ともなれば小さなお子様連れのお客さんも多いわけです。小さな子供を公共交通機関に乗せれば、やれうるさいだの、やれマナーがどうのだのと、あちこちからプレッシャーをかけられまくるご時世ですから、小さなお子様連れのご家族ほど車で移動したくなるものでしょう。
というわけで、ある程度のキャパを得られる駐車場の確保が急務であります。
それで僕が「このへんでどうか?」と見ているのが、道路を挟んだ反対側にある日産の追浜工場に協力を要請する、というものです。
日産の工場ですから駐車場はたくさんあるでしょう。「警備員をベイスターズが派遣するので、どうか週末だけでも貸してもらえないでしょうか?」と、南場オーナーが菓子折りの一つでも持ってお願いに行けばすんなりOKをもらえないものでしょうか。
ちなみに、この追浜公園、およびベイスターズ練習場の右と左にある道路は週末の朝から夜の間だけ駐車禁止が解除される謎仕様となっており、そのせいで週末はこのへん一体が猛烈な数の駐車車両が数珠つなぎになっております。
それでも収まらなかった車が交差点内とか駐車禁止が解除されていない別の道に駐車して、見事に罰金2万~3万コースとなっていたようでありまして、それでは不味かろうと思うのであります。
周囲にコインパーキングが潤沢にあれば良いですが、それすら週末は一杯になって収まりが付きませんので、これも早急に手を打って欲しい案件なのであります。
■
これからこの新練習場や横須賀スタジアムを訪れるお客さんの数はどんどん増えていくでしょう。
ベイスターズはイースタンで唯一ナイターゲームを組むチームですから、ビジターチームのファンも大勢おいで下さいます。それだけ見に来やすい環境なのです。
その見に来やすい艦橋を活かして来場者数を増やし、地域経済にも寄与していけたら良いのではないかと、申し上げる次第であります。
以上
2019年9月29日 埼玉西武vs横浜DeNA (横須賀) の感想
ファーム最終戦であります。
例年だと1軍の最終戦よりも少し前にこちらが最終戦を迎えて、そしてその後1軍が消化試合であれば若手有望株が1軍お試し昇格で晴れて一軍デビューを飾るという流れがあったのですが、今年はその流れが逆になりました。
そして、1軍の公式戦が全部終わり、「現地で盛り上がりたい勢」な皆さん方がその矛先をファームに向けてくるであろう事が予測できておりましたので、僕もなる早で午前10時過ぎには球場のある追浜公園界隈に到着して、ぬかりなく入場致しました。
また、横須賀スタジアムに隣接する、ベイファン界隈で「追浜第二」との呼び名が定着しつつある新しいサブグラウンドにおいて、故障離脱中の筒香嘉智選手がフリーバッティングに興じる姿も見られました。
なんでもない住宅街の道路から見える場所で侍ジャパンの4番打者が練習している姿を見られるというのは、なんとも異空間めいているなぁと思いました。
これからプロ野球の試合が少なくなってくると、飢えを感じた熱心なベイファンの方々がこの場所に張り付くようになるんだろうなと、近い将来を想像してみたりもしました。
今季最終戦の先発ピッチャーは、ベイスターズがバリオス選手、西武は育成で大卒ルーキーの東野選手という組み合わせです。
試合内容について触れる前に一つ私見を述べたいのですが、どうしてソフトバンク時代にリリーフで好成績を残したバリオス選手を先発で使うことに拘るのか、僕には理解できません。
バリオス選手はベイスターズに入る前のBCリーグでプレーしていた時も先発をやっていたとは言えそれほど長いイニングを投げ抜いた実績が無かったですから、無理せずにリリーフで良いのでは?と考えるのです。
チームはなぜかCSで上茶谷選手のリリーフ起用を検討しているらしいのですが、パットン選手が離脱して外国人枠にも余裕があって、なおかつリリーフが手薄な現状を鑑みれば、ルーキーに不慣れなポジションを任せるよりもバリオス選手のリリーフ起用の方がより現実的ではないかなと、僕は考えます。
それはさておきバリオス選手の今日のピッチングについてですが、3イニング投げて被安打2の1失点です。この1失点はヒットで出た西川選手の足にしてやられたもので、そこまで致命的なものではありません。
球速は140キロを少し超える程度で、外国人ピッチャーが投げるボールとしては少々物足らない感じもしますが、速かろうと遅かろうと抑えてくれればそれで充分です。
彼の持ち味である緩い変化球もコーナーにうまく決まっていましたし、むしろストレートとの球速差がそこまで大きくないほうがバッターに判断させるスキを奪って良いのかもしれないとさえ思えました。
恐らくCSのどこかで先発するのだろうと思いますが、それなりの結果を期待しても良いのではないでしょうか。
西武先発の東野選手は5回を投げて被安打13の9失点で負け投手となりました。
球速は140キロ前後でバッターにじっくりと見られているように思えましたし、高めに浮いたボールを強く振り抜かれる場面も目立ちました。初回先頭の関根選手に3球目を先頭打者ホームランされたのですが、この関根選手のスタンスがそのまま後に続くバッターに受け継がれたという印象を持ちました。
左投げで140キロ前後の球速のそこまでコントロールの悪くない大卒、社会人卒ピッチャーというのは数年前まではどこのチームも好んで獲得していたと思いますが、そうやって獲得されたピッチャーがあまり芳しい成果を残せていない印象です。
そのあたりの教訓を西武ライオンズはどのように活かし、東野選手の将来に結びつけていくでしょうか。
次に野手について。
今日のベイスターズ打線はマルチヒットをマークした選手が4人もいて数字的には見栄えがするのですが、右バッターは皆レフト方向に引っ張るバッティングが目立ち、相手に助けられて出した数字、という風に読み取ることも出来るだろうと思います。
そんな中で3安打をレフトセンターライトへ1本づつ広角に放った関根選手は頭一つ抜きん出た存在で前日の試合に引き続き評価できる内容だと思いました。
代打で途中出場の山下幸輝選手がライトへ打った瞬間にそれとわかる素晴らしいホームランを放ちました。ランナーを2人置いて迎えた打席でしたが、甘いボールを見逃すこと無く、ミスショットする事無く、絶好のタイミングで会心の一撃でした。打った山下選手もさぞ会心だったのか、打った瞬間に思わずガッツポーズが飛び出したほどでした。
山下選手は一時期は一軍の代打の切り札的存在として活躍し、それによって一軍で充分通用する打力の持ち主だと証明できたと思います。
その後は守備のミスなどもあって苦しんだ時期も長いですが、それにしてもチームにおける彼の評価が過小なのではないか、もっと1軍で起用される機会があっても良かったのではないかと、僕は思います。
彼がもし1軍の試合に使われる事があるとすればセカンドかショートあたりになると思いますが、セカンドショートで起用されている選手の中で言えば、ソト選手は別格でしょうけれども、彼を除けば山下選手にも充分に浮上の目があると思うのです。
チーム内における立場的には非常に苦しい状況に追い込まれておりますが、なんとかもうひと踏ん張りして、1軍の選手になって欲しいと思います。
西武打線は4点取ったものの、いまいち迫力に欠けると感じました。
一軍があまりに豪勢なので比較するのは気の毒ですが、重量感のある駒月選手や川越選手の姿が見えないのが残念でした。
その中では愛斗選手が一番西武らしいがっしりとしたいかにもパワーのありそうな佇まいで一時期はファームの4番を座ることも多かったと思いますが、今日は1安打したものの、そこまで目立てていなかったと思います。
今年は1軍の出場数を一気に増やしていますので首脳陣の期待も大きいと思いますが、小さくまとまらずに強く振れる選手であり続けて欲しいと思います。
次にリリーフについて。
今シーズンから育成選手としてプレーしている左腕のコルデロ選手が昨日今日と連投しました。
ランナーが居ない状況でもセットポジションからコンパクトなフォームで、球速は140キロ代後半がMAXのようです。コンパクトなフォームのおかげなのか、スタンドで見ていた限りにおいてはスピードガンよりもいくらか速く見えますね。
あいにく昨日今日ともコントロールに苦しむ状況が続いて、今日はピンチを招いてイニング途中に赤間選手にバトンを渡す格好となりました。
年齢は21歳と若く伸びしろも充分あると思いますので、もう少し細かい所を磨いて、来年のシーズン途中でリリーフ陣に疲れが見え始めたくらいに、それこそカープのフランスア選手のように支配下登録されて彗星のようにデビュー!みたいなシナリオが描けたら素晴らしいと思います。
西武のリリーフは6階からイニングづつ登板です。特に球が速いとか眼を見張る変化球があるといった感動は無く、フォアボールを出さないオーソドックスなピッチングが展開されました。
キャッチャーの中田祥多選手はこういったこれからの若手と積極的にバッテリーを組まれる事が多いような気がしますね。一生懸命コミュニケーションを取ろうとする様子が印象的です。
■
今日出場した選手の中には、もしかしたらもうベイスターズのユニフォーム姿を見られなくなる人も含まれるかもしれないなと、それぞれの選手のこれまでを思い出しながら、いつもよりもやや感傷的な、没入感のある野球観戦を致しました。
チームはこれから初めて本拠地開催としてのクライマックスシリーズを戦い、その後はきっと日本シリーズに舞台を移していく事になると思います。
プロ野球なのだから1軍に視線が集中するのが当たり前なのですけど、しかしその一方で、もう一つのプロ野球もあるんだという事を噛み締めながら、これからの1週間を過ごしたいと思います。
勝:田村
敗:東野
本塁打:関根(僕の推定飛距離110メートル)、山下(僕の推定飛距離120メートル)
観客数:3480名
以上
2019年9月28日 埼玉西武vs横浜DeNA (横須賀) の感想
ベイスターズファームチームの公式戦最後の3連戦のうち9/28と9/29の2試合を続けに見てきました。
9/29の最終戦は絶対外せないと思いつつ、しかしその日の天気予報が微妙で、もし中止になったら悔いが残るなと、それで9/28と合わせて見る事としたわけです。
2軍は1軍と違って中止試合の振替が行われません。もともとイースタンリーグは巨人や日ハムのようにウエスタンリーグのチームと交流戦を組むチームや、交流戦を組まないベイスターズのようなバラバラな所があるリーグです。
つまり、チームによって公式戦の試合数が多かったり少なかったり、といった不均衡が存在します。そのせいだと思いますが、雨で中止になったからといって試合数の帳尻合わせをやらない、のであります。
そして、ベイスターズでは例年、シーズン最終戦で、その年限りでベイスターズのユニフォームを脱ぐことになる選手の思い出出場が行われるような傾向があります。
ですから最後の試合は絶対に見たかったのです。
この日の先発ピッチャーはベイスターズが勝又選手、西武は渡邉選手という高卒ルーキー同士のマッチアップとなりました。僕はどちらも初めて見るはず、です。
まずはベイスターズ先発の勝又選手ですが、3イニング投げて被安打はたったの1本ながら4失点と、厳しい結果となりました。
その理由は非常に単純でフォアボールを5つも出したからです。球速は140キロを少し上回る程度で慎重に投げているような印象を受けましたが、ストレートも変化球も思い通りにコントロール出来ていないようで、バッテリーを組んだ嶺井選手もだいぶ手を焼いているような感じを受けました。
近年のベイスターズは素質型の高卒ピッチャーを毎年少数獲得してだいたい先発をやらせて育てていくようなルーティンが確立しつつあり、過去に同じような経緯をたどった阪口選手桜井選手(2018年)京山選手(2017年)綾部選手(2016年)飯塚選手(2015年)といった面々の入団初年度の様子とついつい見比べてしまうのですが、これらの先輩ピッチャーの初年度秋の記憶と比べると、球速、コントロール、スタミナなどありとあらゆる面で、まだまだ届いていないなという感想を持ちました。
もっとも、成長が早いからといってその後のプロ野球生活が必ずしも良い方向に向かうとは限りませんので、まずはしっかりと体力をつけて怪我をしにくい体作りをして、基礎を固めていってくれればと思います。
西武先発の渡邉選手も2回を投げて7失点でほとんどノックアウトされたといったいい状況でした。
こちらも球速は140キロを少々超える程度でフォアボールこそ2つで済んでいますが、ボール先行でストライクゾーンに置きに行ったボールをフルスイングされて強い打球を飛ばされる、というパターンが目立ちました。
この選手はこの日がイースタンでも2試合目の登板だったようですから細かい成績の事であれこれ言うのはまだ時期尚早なのだろうと思います。本来はもっと速いボールを投げられるみたいですから、試合でもしっかりと腕を触れるようになる所から頑張って頂きたいと思います。
次に野手について。
たぶん今季は人一倍悔しい思いを抱えて過ごしただろう関根選手が4打数3安打4出塁と大きくアピールしました。
僕が今季ファームで見てきた関根選手はいつも好調なように見えましたし、なぜこれで一軍でなかなかチャンスをもらえないのかという気持ちにもなりました。一軍では数少ないチャンスは与えられたましたが、そこで結果を残せず、それで悔しいだろうなと思ったのです。
一軍でお試し的にスタメン起用された時の相手ピッチャーが絶好調で他の野手もほとんど手も足も出ない状況で自分も結果を残せず、みたいな運の無さは過去に見てきた二軍暮らしの長い野手に起こりがちな所でもありますけれども、果たして来季はどうでしょうか。
それと、関根選手といえば足はチームでもトップクラスの速さを誇るのに、どういうわけか盗塁成功率があまり芳しくない、という走塁面の懸念があります。
この試合では初回に関根選手が3塁走者の場面で楠本選手がセンターの定位置より若干左寄りに外野フライを打ちまして、関根選手の足ですから悠々犠牲フライで生還できるなと思って関根選手に注目して見ていたのですが、どうもスタートが遅く、ホームベースをスライディングせずに走り抜けながら、タイミング的にはギリギリセーフという、なんとも微妙な状況でありました。
余裕で生還できるという気持ちから偶然スタートが遅れただけなのか。それともそのあたりの関根選手特有の悪い癖でもあるのか、そのあたりの改善が求められるかな?と思いました。
西武では途中から代打で1打席立ってライト線へ強烈なライナーの2ベースを打った高木渉選手が素晴らしいなと感心しました。
試合前の打撃練習を見ていまして、背番号72番の選手がやたらスイングスピードが速くて強烈な打球を飛ばしまくっているので、先日見て感心した川越選手だったかな?と選手名鑑を開いてみると、川越選手とは背番号が1番違いの高卒2年目の選手であるとわかりました。
後で調べてわかった事ですが、もうすでにファームで今季12本もホームランを打っているようです。それもチーム試合数の2/3くらいしか出ていませんので、ホームランを打つ割合だけで言えば昨年の村上宗隆選手(ヤクルト)と匹敵するような相当に濃い内容を残しています。
西武といえば右の和製大砲をどんどん輩出するものの左打ちの選手はどういうわけかみんなアベレージヒッター型になってしまう伝統が30年くらい続いているのですが、果たしてこの高木渉選手はこの先、どのようなタイプの選手としてのし上がって行くことでしょうか。
いずれにせよ1年2年で1軍の主力級になるのだけは間違いないと思わせる超好素材の選手だと思いますね。
次にリリーフについて。
総勢6名のリリーフピッチャーがマウンドに上りましたが、いずれも厳しい内容だったと感じました。
その中で特に気になったのが砂田選手です。
2017年2018年を1軍のリリーフで大車輪の働きをしてくれましたが、今年はガクッと成績を落ち込ませて、先日久しぶりに1軍復帰したものの、すぐにまた送り返されてしまいました。
今年何度か見ていますが、まずなにより球速が5キロくらいダウンしてしまいました。たかが5キロ、されど5キロです。この球速ではファームのバッターにも簡単にミートされてしまいます。それで2イニング目に2失点を食らったわけです。
このイニングは嶺井選手の非常にがっくりさせられるフィルダースチョイスもあったりして気の毒な面もありましたが、打たれた打球はどれも強烈で、2点で済んでよかったという感じもありました。
どこか故障を隠しているのか。それとも根源的な何かがあるのかわかりませんが、砂田選手にはピッチャーに最も必要とされるメンタル面の強さがありますので、そういった彼の強みを活かせるように、少々球速が落ちても勝負できる先発ピッチャーに立場を戻して、少し時間をかけてでも復活させてあげて欲しいと思いました。
そして、砂田選手の今の状況を見て改めて思うのは、いくらブルペンで投げる球数をしっかり管理するようになったとはいえ、20歳そこそこのピッチャーをリリーフで多投させてはならないという事です。
それはつまり桜井選手の扱いについてであって、その事を考えて貰えればと思う次第です。
西武は4人のリリーフピッチャーが登板しまして、その中では最後に投げた相内選手について触れたいと思います。
相内選手は入団前から東京湾アクアラインで爆走して当局に捕まってみたりとグラウンド外で何かとお騒がせなキャラとして印象深いわけですが、高卒で入団したばかりの頃から150キロ近いボールをビュンビュン投げ込んできまして、いくら不祥事を起こしてもなんとか更生させようと西武が腐心する理由もなんとなくわかるなと当時から感じていました。
しかしながら、入団7年目となった今、率直な所を言えば当時から球速も変化球も、そして体格もあまり進化しているという感じは見受けられず、相変わらず彼の素質が活かされないままである、という風に思いました。
成績はともかくとしても、体格が変わらないというのは野球に取り組む姿勢みたいなものが露骨に現れる部分ですので、まぁなんとなく想像ができてしまうな、とも思いました。
もう7年も経ってしまったのですね。時間が立つのは早いものだと思います。
■
1回2回で猛打爆発して7点も取ったのに、あれよあれよという間にひっくり返されて負け試合となりました。
ファームの試合ですから勝った負けたはそこまで気にしませんけれども、ピッチャーにしても野手の守備にしても内容があまりに悪過ぎますので、もうちょっと今の時期らしい、この1年の積み重ねを体現するような締まった試合をやってもらいたいものである、と結論づけたいと思います。
勝:斉藤大
敗:砂田
本塁打:知野(僕の推定飛距離115メートル)
観客数:2263名
山口俊よく頑張った。そしてなによりブーイングを浴びせるベイスターズファンの気味の悪さ。
いつかこういう日が来るだろうなと、僕は思っていました。
2016年暮れの山口俊選手がFA移籍を決めた時に、僕はとてもショックでこういうブログエントリーを書きました。
そして、この期に及んでもまだ山口選手にブーイングを浴びせ続ける一部ベイスターズファンの、なんという気味の悪さ。
とりわけ、7回裏の途中で山口選手が治療のためにベンチに戻り、再びマウンドに上がった時に浴びせられたブーイングの気持ちの悪さといったら、筆舌に尽くしがたいと思いました。
僕はそれをBS-TBSのテレビ中継で見ていましたが、新タ悦男アナウンサーも解説の佐々木主浩さんもしばらく意味がわからず、言葉を失っている状況になりました。僕も全く同様でした。
一人二人粘着質な人が執拗に続けているというのであれば、それがその人のパーソナリティなのだと諦める他ありませんけれども、テレビを見た限りにおいては相当な人数がそのブーイングに関わっているのが明らかでしたから、本当に寒気を感じました。
そして、これがベイスターズファンのベーシックな態度だと言うのならば、僕はそういう人達と距離を置きたいと思いました。
病的だと思いました。もはやこれはスポーツではないと思いました。
■
山口俊選手がベイスターズに居た頃を知るファンであるならば、一体なぜFA移籍するに至ったのか、よほど勘が鈍くない限りは理解出来ていると思います。
ファンはネットでも球場でも四六時中罵詈雑言を浴びせ、山口選手のレプリカユニフォームを着ているだけで攻撃されると訴えるファンも居たほどでした。それは明らかに度を越していました。
巷に聞くイジメのメカニズムにも似通っているように見えましたし、いまでも時々ネットで話題になる田舎の村における「村八分」的な行為にも似通っているように見えました。
イジメの加害者も田舎の村で村八分をしている人達も僕らと同じ基礎構造を持った人間でありますから、それと同質の行為を悪気も無く、後先に残す禍根に思いを致せずに繰り返してしまう事も、あるのかもしれません。
同じ穴のムジナなんだろうなと僕は思います。
■
そして、こういう事をいまだに続けている以上は、そう遠くない日に新しいターゲットが登場して、再び同じことが繰り返されるのではないでしょうか。
僕が今持っている危機感というのが正にそれで、だからこそ僕は微力ではありますが、ベイスターズファンの皆さんに冷静さを取り戻して欲しい、こういう馬鹿な真似は止めて欲しい、そういう風な趣旨の訴えかけを、このブログを通じてやっていきたいと思いました。
■
山口選手がFA移籍した背景にはそういったファンの態度と共に球団の彼に対する過小評価と、冷淡な態度があった事も指摘しておかなければなりません。
かつて内川選手や村田選手が横浜スタジアムでファンから異様な個人攻撃や家族に対する誹謗中傷を投げつけられるも、球団はほとんど一切彼らを擁護しようとせずに見放し、それが彼らのFA移籍に繋がった背景が有りました。
山口選手もそういった悪循環の一端であったと言えるでしょう。だからチームが初めてCSに進出するなど、いよいよ暗黒期の終焉を予感させる時期に差し掛かっていたにも関わらず移籍する選択をしたのだと言えるでしょう。
未だに続けられる心無いベイスターズファンのブーイングは、そういった悪循環を今尚引きずっている、性懲りの無い事実であると言えるでしょう。
■
我々は能力の高い選手を自らの不甲斐なさゆえに手放す事となり、そのツケをいま背負わされているのです。
ベイスターズ球団もベイスターズファンも、少しは反省したらどうかと言いたいと思います。
以上
2019年8月11日 ヤクルトvs横浜DeNA (横須賀) の感想
僕の父方のお墓が鎌倉にありまして、毎年お盆になると1人でそこを訪れて、草むしりをしています。
誰もお墓参りをしていないお墓は雑草だらけで朽ち果てて見るも無残な有様になりますので、そうはさせまいと、毎年恒例で20年が経ちました。
今では僕自身が山梨で借りている1000平米の畑で日夜おびただしい量の雑草と格闘しているせいか、狭いお墓の雑草くらい屁でもないと、ものすごく気軽にあっさりと片付ける事が出来ました。
そして、そのお墓から車で20分ほどの近い場所にあるのが、我らの聖地横須賀スタジアムであります。
僕が横須賀スタジアムへ行くようになった一つのキッカケというか要因というか、というわけで今年も恒例行事を終えて、こうして自宅でパソコンに向かい合っております。
本日のスタメンと試合結果はご覧の通りです。ベイスターズはルーキーながら1軍のマウンドでも既に5勝をマークしている大貫選手。ヤクルトは日本ハムから移籍してきた速球派の屋宜選手です。
ヤクルトはアメリカ流で言えばブルペンデーとされる、リリーフピッチャーばかりで数イニングづつ投げて試合を完結させる一日でありました。屋宜選手はリリーフタイプのピッチャーという印象でしたので先発で名前をコールされた時は「はて?」と疑問に感じたのですが、その理由はこれだったわけです。
まずは大貫選手についてですが、今日は全般的にコントロールが悪く、高さもコースも思い通りにいきませんでした。ストレートの球速は140キロ台前半で、変化球も高さコースともにバラバラで、既に1軍で5勝しているピッチャーには見えませんでした。
年間5勝と言えば2011年ならチームで最多勝になるくらい重みのある勝数ですけれども、果たしてまぐれだったのでしょうか。
4回の4失点は倉本選手や飛雄馬選手のまずい守備に足を引っ張られた所が大きいので、それが無ければこのイニング2失点トータル3失点くらいで済んだ内容ではあったのですが。
まだ入団初年度ですので、疲れや暑さで堪えているのかもしれませんね。
ヤクルト先発の屋宜選手は制球力重視のピッチングだったようで、球速はいつもより若干抑え気味に見えて140キロ台中盤で、その甲斐もあってかフォアボールは1つもありませんでした。
屋宜選手といえば150キロ前後の速球とアバウトな制球の荒れ球ピッチャーというイメージが有るのですが、今日はスターターを務めたので、なるべく長いイニングを投げようとでもしたのでしょうか。ただ、これはこれで良いキッカケを掴むポイントになったかも知れません。
それと、元々リリーフが主戦場なだけあって牽制が非常に上手く、一塁牽制であわやアウトという場面が3回も見られました。牽制がうまいとランナーに走られにくくなるので、良いセールスポイントだと思いました。
次に野手について。
今日のスコアは梶谷選手がライトスタンドに放ったソロホームランによる1点のみで、それ以外に特に見所らしい見所はありませんでした。
最近めっきり名前を見かけなくなった倉本選手について苦言を呈したいと思います。
守っては4回に失点に絡む1エラーを喫しました。イージーなショートゴロをファンブルしました。
倉本選手も人の子ですからたまにはエラーくらいするでしょうが、その直前に飛雄馬選手のまずい守備(記録はヒット)でランナーを出していた場面でしたので、中堅選手二人でルーキー大貫選手の足を引っ張っているようで、なお一層印象が悪くなりました。
それ以外での守備で気になったのが、9回表、ヤクルトの三輪選手がショート正面に打ったイージーなショートゴロを捕球してからわざと送球まで少し時間をもたせてスローイングした結果、ギリギリアウトになってしまうという事があって、とても気になりました。
倉本選手くらいキャリアがあれば三輪選手がどれほど足の速い選手なのか知らない筈はないと思います。そして、そうであるならば、あのプレーは緩慢に思えて仕方がありませんでした。
打つ方では最初の打席でヒットを1本出したものの、3打席目4打席目にいずれも力ない空振り三振で、特に4打席目は完全に集中力が切れてしまったかのような、外のスライダーで空振り、外のスライダーで空振り、落ちるボールで空振り、という、まるで高卒ルーキーの春季教育リーグの打席を見ているかのようなひどい有様でありました。
本当に中の人がルーキーの頃の梶谷選手になってしまったのでは?と目を疑うくらい、酷い打席でした。
倉本選手はとても真面目な人物だと聞いていますので、よもや手抜きプレーをしているとは思いませんが、今日の感想としては、あまり後輩のお手本になるとは感じられませんでしたね。
ヤクルト打線は5得点を挙げたものの、ベイスターズのまずい守備に助けられた面が少なくなく、だからこちらもさほど良い内容だとは思いませんでした。
その中で一人目を引いたのがキャッチャーの古賀選手です。
守っては2塁への盗塁を企図された2回とも刺して強肩ぶりをアピールしました。イニング間の練習で2塁へ送球する場面も見ていましたが、全て手抜かりなく2塁ベース上のタッチしやすい所にピンポイントにストライク送球を決めていて、意識の高さを感じました。
打つ方ではリリーフで2番手に登板したベイスターズ進藤選手からピッチャー強襲の鋭いライナーヒットを放ちました。今日の進藤選手からまともな打球を打ったのは古賀選手ただ1人でしたので、打撃面でも充分存在感を示したと言えるでしょう。
高卒3年目で早くも一軍の試合に顔を出し始めているようですし、非常に良い選手がヤクルトにいるなと、感心致しました。
次にベイスターズのリリーフについて。
5回6回進藤選手、7回砂田選手、8回赤間選手、9回平田選手です。
今日はとにかく進藤選手がすこぶる良かったです。球速は最速150キロが出ていましたし、球持ちの良いピッチングフォームのおかげもあってスピードガン以上に球速が速く見え、ヤクルト打線も完全に手を焼いて、なかなか前に打球を飛ばせませんでした。
あえて重箱の隅をつつくとすれば右バッターにスライダーを投げる時に若干コントロールがばらついたような感じはありましたが、それもうまく対処していました。
つい最近も1軍に上がったものの、運悪く伊藤光選手が故障してしまってその穴埋めにキャッチャー2人昇格させる為に、まだ昇格してから1試合も投げていないのにファームに送り返されるという憂き目に遭いました。
しかしながら、今季の進藤選手は一軍ではオープナーとして3イニングを投げた試合を除けば1失点もしていないどころかヒットも1本しか打たれていないわけでして、その彼がどうしていまだにファームにいるのか。これは世界の七不思議の一つに数えられてもおかしくない実に不可思議な事態と言えるでしょう。
今日の1軍は先発はもとよりリリーフも崩れて大量失点に繋がったわけですが、今日の進藤選手を見た限り、飯塚選手や藤岡選手どころか、三嶋選手や国吉選手のポジションすら奪えるぞと、そのような感触を持ちました。
ファーム降格から10日経って再登録が可能になったらただちに1軍に上げるべきだと思いますね。
ファーム降格となって久しい砂田選手が7回1イニングを3者凡退に切って取りました。球速は140キロ台前半だったでしょうか。良い頃と比べて若干控えめの球速ながら、1軍でやってきた技術とメンタルでファームの1イニングくらい抑えて当然であります。
球速が往時と比べて数キロながら落ちているのは、たまたま今日は調子がいまいちだったのか、それともリリーフでたくさん投げ過ぎて疲れがたまっているのか。まだ若いですから尚の事気がかりです。
僕は個人的に彼のような若いピッチャーをリリーフで毎年50試合60試合投げさせる事に否定的で、もしリリーフをやるなら1年くらいの短い期間に区切って、そこで1軍での戦い方を学んでから先発に戻すべきだと、砂田選手についても考えています。
ファームでなら抑えられる小器用な選手で終わらせて良いはずはありませんので、大局的見地から砂田選手の起用法を見直してもらいたいものです。
ヤクルトのリリーフは大勢出てきましたので覚えるのも大変だったわけですが、その中で圧巻のピッチングを見せたのは8回の大下選手です。
今日のベイスターズ打線はスタメンの途中交代が全く無く全員最後まで出続けましたので、8回ともなれば各バッターともボールがよく見えるようになってきただろうと思うのですが、そんな状況下でミートがうまい関根選手倉本選手を含む3者連続三振に切って取ったのです。
ルーキーの知野選手も含め、とにかくマンガの野球みたいにストレートも落ちるボールも横の変化球もみんなでクルクル回って、大下選手はさぞ愉快だった事でしょう。
ルーキーだった昨年に一軍で防御率3.09ですからすごいピッチャーに違いないわけでして、本来ファームで投げている場合では無い立場なのでありましょう。そう遠くない時期に一軍に帰っていくに違いありません。
■
というわけで久しぶりの聖地巡礼は、進藤選手の素晴らしいピッチングだけを目に焼き付けて、あとは特に記憶らしい記憶も残さずにキレイに捨てて、無事に山梨に帰り着いて、楽しくブログを書いて終わらせることが出来ました。
進藤選手に幸多からん事を願って、次回の聖地巡礼に繋げていきたいという風に思います。
ヤクルト5-1横浜DeNA
勝:村中
敗:大貫
本塁打:梶谷(僕の推定飛距離115メートル)
観客数:1379名
以上
旬の若手を起用して欲しい
ここ最近僕が不満に感じているのが、成長著しい佐野恵太選手があまりスタメンで起用されないことであります。
一昨日のカープ戦では、それまで苦手と言われてきた左ピッチャーから殊勲のタイムリーヒットを打ってお立ち台にも上がりました。
右ピッチャーからは申し分のない打撃成績を残し続け、さらに左ピッチャーをも克服しつつある今、なぜお立ち台の翌日翌々日と2日続けてベンチを温めなければならないのか。僕には理解できません。
鉄は熱いうちに打て、ではないでしょうか。
■
プロ野球選手の中には、山崎康晃選手のようにルーキーの最初の頃から大活躍し続ける選手が稀にいる一方で、その他大多数の選手は、いくらかの下積み期間を経て、1軍と2軍を行ったり来たりする期間を経て、そしてようやく1軍定着を果たすというルートをたどるのが一般的です。
その1軍と2軍を行ったり来たりする期間から1軍定着を果たす瞬間というのも、ある程度のスキルを身につければ後はいつでも良いというような単純なものではなくて、それこそ「旬」の時期を逃さないようにしなければなりません。
旬の時期を逃してしまうとどうなるか。
その一例として僕の念頭にあるのが山下幸輝選手です。
■
山下幸輝選手はプロ入り2年目の2016年、1軍の代打要員として起用されるようになると目覚ましい活躍を続け、この年の代打成功率は驚異の.400というハイアベレージをマークしました。
しかし代打で打ってもほとんどスタメンで起用される機会に恵まれず、やがて成績は下降線を辿り始めました。
そして翌2017年には精神的にも追い詰められて、本人いわくイップスにも似た状況にまで陥った、との事でした。
山下幸輝選手が毎試合スタメンで起用されるようになるまで代打で打ち続ければ良かったのかもしれません。
ですが、2割5分打てば一人前と言われる代打稼業でそんな何ヶ月もハイアベレージを記録し続けられる選手など、プロ野球の歴史を70年遡っても、まず出てくるものではありません。
ましてや、当時の山下選手は1軍と2軍を行ったり来たりしていた立場です。そういう立場の選手に、そんなプロ野球史に名を残すようなレベルに達しないとスタメンで使わないなんて事になれば、山下選手の様子を見ている他のファームの選手のモチベーションもだだ下がりすること請け合いです。
当の山下選手は、2018年には再び調子を取り戻してファームで3割を打って1軍で涙のサヨナラヒットを打ったりしたものの、あの2016年の打棒を1軍で再現するまでには至っておらず、あの旬を逃した無念さを、今更ながら悔やんでも悔やみきれないと僕は感じているのであります。
■
成績が伴わない選手に対して「我慢して使い続けろ!」というのはなかなか言いにくいものですが、今シーズンここまで打率.306で3本塁打20打点の選手をスタメンで起用して欲しいと願うのは、僕は妥当だと思いますし、チーム事情にも叶っていると思います。
ましてや、佐野選手が成長著しい若手選手であり、いまこの瞬間を逃せば、再び元の木阿弥に戻ってしまいかねない懸念のある立場である事も確かです。
ですから僕は、今こそ佐野選手を、とりあえず打順はどこでも良いのでライトのレギュラーとしてしばらく起用し続けて見て欲しいと、切に願っているという事であります。
以上