ベイスターズを二軍中心に見守るブログ 本店

毎年20~30試合ほどベイスターズ二軍の試合に足を運ぶ我慢強い男のブログ。野球関連の問題提起や将来へ向けた改革提案等も

ベイスターズの育成方針はこれで良いのか? その3

 

 今季は嶺井選手がマスクを被る機会が昨季と比べて増加しています。昨季はトータルで11試合の出場に留まったのが、今季は既に13試合に出場していますので、もちろんスタメンで起用される機会も増えているのであります。

 

 それで、出場試合数が増えたのですから、昨年ファームで苦労したような事柄が色々と成長の跡として見えていておかしくない筈だと思うのですが、目下のところ、皆様の感想はいかがなものでしょうか。

 

 僕の感想としては、守備面はそれより前と比べてもあまり代わり映えがしないと思っていまして、その思いを何かの数字で裏付けられないものかと試行錯誤を重ねたのですが、元々数字に弱い僕が一朝一夕でどうにかなるものでもなく、相変わらず単なる主観の域を超えられないでいます。

 

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 NPBのホームページに載せてあるようなオーソドックスなキャッチャーの守備成績を、ベイスターズファームのみ2012年から並べてみます。

 

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 なんかちょっと表が崩れてるとか細かいことはともかく、DeNAベイスターズになってから5年半の歩みを見て頂いているわけですが、ここ4年くらいの間、しのぎを削るメンバーの顔ぶれが固定化されているのがわかります。

 黒羽根選手と西森選手と嶺井選手が常連で、4番手以降の顔ぶれからつる岡選手や亀井選手と新陳代謝しているのが見て取れます。

 

 そしてこの常連の3選手の成績は毎年同じような数字の羅列と言っても良いでしょうか。これらは打率や防御率と違ってそもそもそんなに大きく上下動するような数値ではありませんけれども、それにしても毎年毎年代わり映えがありません。

 

 で、こうやってどんぐりの背比べのような状況に陥っている間に、ポンと入ってきた戸柱選手に玉座を奪われてしまったわけであります。

 

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 ターニングポイントは2015年にあったと言えましょうか。

 

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 黒羽根選手が2014年に盗塁阻止率リーグ1位の栄誉に輝き、これにてレギュラー争いが一段落ついたと思ったのも束の間、その黒羽根選手がスランプに陥ります。

 

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 黒羽根選手の最大のセールスポイントである盗塁阻止率は2015年になると一気に1割以上もダウンしてしまうわけですが、しかしその他のキャッチャー達も黒羽根選手を上回るまでには至らず。

 

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 捕手別の防御率ではこのような大惨事(防御率4.64)を招いてしまうのです。

 

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 要するに何が言いたいのかと言えば、まだ入団して1年やそこらの戸柱選手に危機感を与えられるレベルのキャッチャーすら育てられていないではないか!という事です。

 

 特に2014年に盗塁阻止率リーグ1位を記録した黒羽根選手にはその才能が充分にあった筈ですし、高城選手もルーキーの頃から1軍の試合に抜擢されて様々な解説者から高く評価されていながら、それから6年経っても尚、立ち位置があまり変わっていないのは、おかしいではないかと、伸び悩んでいるではないかと、そう指摘せざるを得ません。

 

 今シーズンのベイスターズは筒香選手がいつまでも調子を取り戻せずに苦しんでいたり先発ローテに故障者が相次いでいるにも関わらず、なんとかリーグ3位をキープしているわけですが、一番恐いのはキャッチャーであります。

 もしも戸柱選手が大怪我を負って中長期間に渡って戦線を離脱するような事態に陥ろうものなら、ついにダムが決壊してAクラスの死守すらもおぼつかなくなるという危機感が、僕にはあります。

 

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 なんでもかんでもコーチのせいにしてはいけませんが、キャッチャー陣がどんぐりの背比べから抜け出せなくなった時期と現体制の年月が重なって見えるのが、僕は気になって仕方がありません。

 

 そろそろ、テコ入れが必要と思われませんでしょうか。

 

 特に、2013年までバッテリーコーチとして黒羽根選手や高城選手の育成に貢献した高浦さんの復帰が必要と思われますが、いかがなものでしょうか。

 

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 まだまだ課題は山積みであります。ついては、このシリーズは引き続き書いていこうと思います。

 

 

以上

 

 

BCリーグ公式戦 富山サンダーバーズ対武蔵ヒートベアーズを見に行ってきました

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 本日埼玉県の越谷市民球場で行われたBCリーグの富山サンダーバーズ武蔵ヒートベアーズの公式戦を見に行ってきました。

 

 越谷は東京都内で働く人々のベッドタウン的な街でもありますから、横浜からでもさほど遠くありません。僕の会社の取引先もチラホラ点在していて時々行く用事があるものですから、「遠出をする」という感覚が全く無く、ふらりと行ってきました。

 BCリーグは北陸や信越地方から産声を上げた独立リーグですので、どうしても「遠い」というイメージを抱きがちですが、埼玉県を地盤とする武蔵ヒートベアーズはここ越谷や大宮でも試合を行いますので、決して遠くのチームではありません。

 

 したがって、東京神奈川千葉埼玉あたりに在住の野球ファンの方々がBCリーグの試合を見に行きたいと思ったならば、その入門編として、とても良い環境にあると言えるのではないでしょうか。

 

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 さて、富山サンダーバーズといえば、元ベイスターズ秦裕二さんがコーチを務めているチームであります。

 昨年まで選手兼任コーチだったのですが、現役でいる間に見に行くことは出来ませんでした。しかしながら、こうして元気にされているのを見て、僕は嬉しく思いました。

 

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 両チームのスタメンはご覧の通りです。武蔵の2番を打つのは元ロッテの角晃多選手で、富山の5番を打つ長江選手は昨年まで巨人の育成選手としてプレーしていました。

 

 今日はNPBの試合で書くような細々とした感想ではなく、選手についてはピッチャーのみ目についた人を数名取り上げて、あとは大まかな感想に触れていきたいと思います。

 

 まず武蔵の村田選手について。恐らく村田選手を見に来たと思われるスカウト陣が二組おられました。どの球団かはわかりませんでしたが、スピードガンとスコアブックとノートをしっかり用意されていましたよ。

 

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 試合序盤はコントロール重視変化球主体で、4回位から球速を上げてきた感じがしました。変化球主体で投げていた頃はコントロールも良くストライクをバンバン取れていましたが、速球を多く投げ始めるとコントロールにばらつきが出て、デッドボールやフォアボールで押し出しをしてしまったりもしました。7回にはMLBでプレーした実績を持つペゲロ選手にレフト場外まで飛んで行く特大ホームランを浴びてしまいました。

 この球場にはスピードガンがないので球速はわかりませんが、僕の体感的には140キロ台中盤という感じに見えました。

 

 今年のNPBのドラフトで指名される可能性が高い選手として注目を集めているそうですが、今日はいまいち調子が芳しくなかったという事でしょうか。それでも悪いなりに3失点ですから見どころのあるピッチャーなのだと思います。

 

 

 富山サンダーバーズの先発は神奈川県出身の大井選手です。なかなかダイナミックなフォームのピッチャーですが、セットポジションでもフォームが大きいので、ランナーには走られやすかったかもしれません。

 

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 武蔵ヒートベアーズは9回表から町田選手をリリーフ登板させました。この町田選手は以前群馬ダイヤモンドペガサスに所属していて、僕が初めて見に行ったBCリーグの試合である2015年の開幕戦で先発ピッチャーを務めた人でもあります。

 独立リーグの選手は移籍が多いのでそれ自体は特になんとも思いませんが、2年前に開幕投手を任されたほどの選手が、どうして1点ビハインドの9回にリリーフで出て来る状況になったのか、ちょっと寂しいものを感じました。

 

 あいにく動画は撮ってきませんでしたが、コンパクトなフォームでコントロールも良く、もっと良い場面で起用されても全く不思議ではないと思いましたよ。

 

 

 富山サンダーバーズは7回に左腕の竹林選手が登場です。この選手はサイドスローで、リリースポイントが普通のサイドスローよりもさらに低い位置から投げてくる変則的なフォームです。アンダースローとまでは言えませんが、巨人の森福選手のようだと思いました。球速もそこそこあって、体感的には140キロくらいに見えました。

 こちらも動画は撮ってきませんでしたが、なかなか面白い選手だと思いました。

 

 さらに富山サンダーバーズは8回からアーレット・マバレ選手を投入してきました。こちらはアメリカで3Aまで昇格した実績のあるピッチャーで、球が非常に速く、そして速球でも変化球でもしっかりとストライクが取れる、実に実戦的なピッチャーだと感服しました。

 

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 この選手はNPB球団から目をつけられても全く不思議ではないと思いますね。リリーフでお困りのチームの皆様、いかがでしょうか。

 

 

 1点リードで9回を迎えた富山サンダーバーズは、抑えピッチャーとしてオナシス・シレット選手を投入しました。

 

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 こちらは広島カープのドミニカのアカデミーでキャリアをスタートさせ、四国アイランドリーグからBCの富山サンダーバーズへ移ってきた、なかなか珍しい経歴の選手ではないでしょうか。前の回に投げたのが3Aまで上がった選手でしたので1ランクも2ランクも落ちるのではと高をくくっていたのですが、意外や意外、こちらも球速が非常に速く、コントロールも決して悪くありませんでした。

 ただ、ピッチングフォームのバランスが悪いので、ピッチャーライナーや強めのゴロが飛んできた時に上手にさばけるだろうかという心配は感じました。

 

 

 という具合にピッチャーについてつらつら書いてみました。

 

 BCリーグは最近コンスタントにNPBに選手を送り込んでいますが、その大半はピッチャーです。中日の三ツ間選手や巨人の長谷川選手のように育成で入って支配下登録を勝ち取った選手もいますし、ロッテの安江選手やベイスターズの笠井選手のように、支配下登録もさほど遠くないだろうという選手もいます。

 

 ですからピッチャーは興味が持てるのですが、野手に関しては非常に厳しい現状があります。ベイスターズに入団したシリアコ選手(石川)やオリックスの育成選手になったジョージ選手(新潟)のように外国人選手の実績は少しづつ積み上がっているのですが、日本人ではヤクルトに入団した大村選手がファームの主砲格として扱われているくらいで、なかなか芳しい成果が出ていません。

 

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 BCリーグの試合を見に行くようになった2015年から常々思っている事ですが、BCリーグの野手はおしなべて身体が細いです。

 

 ピッチャーは細くてもなんとかなるのですが、野手はピッチャーが投げた球を打ち返す時であるとか、守備で苦しい体勢から送球する時に、必ずパワーが求められます。だから細い選手はまず生き残れません。

 

 選手が体を大きくするためには、食事をたくさん摂ること、そしてウエイトトレーニングをやる事です。

 

 この2つにかけるお金がBCリーグの選手には無いから、だからみんな苦労しているのではないかと、僕は見ています。

 

 ですからこれは構造的な問題として、リーグ全体でなんとか考えてあげられないものでしょうか。

 BCリーグが主体となってヘルシーなメニューをウリとした食堂チェーン店を作って展開し、選手はいつもそこで食事を摂るようにするとか、いかがでしょうか。ファンもそこで食事をすれば、売上でBCリーグに貢献できますし、そもそもヘルシーメニューが世の中のニーズの高い分野なので、需要もあるのではと思います。

 

 そこまで大掛かりには出来ないならば、リーグ全体のメインスポンサーになっているルートインホテルズで食事を作ってもらって、そこで食べるようにしてはどうでしょうか。原材料費は支払いますからどうかお願いします!の泣きの一手でいかがでしょうか。

 

 ウエイトトレーニングについては、スポーツジムの利用客が少ない平日の午前中になんとか使わせて貰えるようにお願いするとか、もしくはありあわせの道具で自作するとかして、工夫しなければなりません。

 選手を見ればわかりますが、圧倒的に不足しています。

 

 一つ付け加えますと、今日の試合でベンチ外の選手とおぼしき人達がバックネット裏でスコアをつけたりビデオを撮ったりしている様子を観察していたのですが、コカコーラを飲んでいる人が居ました。

 重箱の隅をつつくようで心苦しいですが、コカコーラは砂糖水ですから、アスリートにはふさわしくないと思います。

 

 とにかくそうやって、基礎から固めていく必要があると僕は思います。

 

 

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 BCリーグは素晴らしいと心の底から思っています。

 

 ただ、今のままではいけない所が、選手の育成面を取っても、経営面を取っても、少なくないと思います。

 

 選手も首脳陣も経営陣もボランティアの方々も、そしてファンの皆様も、毎日毎日非常に苦しい中で頑張っておられる事と思います。

 だからこそ、その苦労が報われて欲しいですし、もっと多くの方にこの素晴らしさを知ってもらいたいと思います。

 

 これからも、なるべく見に行く回数を増やしていきたいと思います。

 

 

以上

 

 

 

ベイスターズの育成方針はこれで良いのか? その2

 

suguru0220.hatenablog.com

 前回のブログエントリーに続きまして、ベイスターズファームの育成のあり方について、前回とは違う点で疑問を呈していきたいと思います。

 

 前回は主に2軍選手の出場試合数に疑問を呈したわけですが、今回は監督やコーチ等の指導者について疑問を呈したいと思います。

 

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 いきなり表を2つ出しました。これは昨シーズンのセパ両リーグ(1軍)でAクラス入りした6球団の2軍首脳陣の顔ぶれ、年齢、NPBの指導年数を列挙したものです。

 年数については全てNPBの指導者としてコーチや監督を務めた年数を指します。この中には韓国台湾中国のプロチームを指導されていた方や、独立リーグやアマ球界の指導をされていた方もおられますが、それらの年数は全てノーカウントです。トレーニングコーチも除外しております。

 

 この中でざっと見渡してみてベイスターズの中で違和感を覚えるのが、打撃コーチの2名が3年目と2年目で、いずれもキャリアが浅く、これといった代表作が見当たらない人達である、という事です。

 

 実績のある、名伯楽との誉れ高いコーチにはだいだい代表作と言われる選手がおりまして、例えば巨人の田代コーチだと首位打者を取った金城龍彦さんや本塁打王打点王を取った村田修一選手等がそうですし、ロッテの大村巌コーチだと糸井嘉男さんを育てたとして知られています。

 

 ですから、もし打撃コーチを2名も配置するのであれば、せめてそのうち1名を、ある程度実績のある人にして欲しかったと僕は思うのです。

 残念ながらコーチとして芽が出ない人も中にはおります。これがもし2名のコーチのどちらとも芽が出ないタイプのコーチだったとするならば、そのコーチが在籍していた期間、チームでは選手育成の機能不全を起こし、ある種の空白期間をもたらすこととなります。

 

 プロ野球界には「球界きっての理論派」というキャッチフレーズのついた人物が結構おりますけれども、ではそういった人達が必ずしも指導者として成功するかと言えば、そうではありません。蓋を開けてみるまでわからないのは、選手もコーチも一緒だと思います。

 

 ですから、コーチ人事には慎重に慎重を期してもらいたいものだと、申し上げたいと思います。

 

 

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 打撃コーチが2名ともキャリアが浅いという文句をつけました。でも、もしもそれで結果が伴うのなら結果オーライで、とりあえず良しとする意見もあるかもしれません。

 

 ですから、結果が伴っているのか、数字を見てみたいと思います。

 

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 ベイスターズファームのチーム打撃成績をDeNA初年度の2012年から並べてみました。今年の数字については6月3日(土)終了時点までとなっています。

 

 こうしてみると、打率については2014年2015年に良化したものの、2016年から一気にリーグ最下位になってしまったのがわかります。

 本塁打については2015年からリーグ6位を3年続けていますが、この場合に注意しなければならないのは、2012年から2014年にかけてのベイスターズファームには筒香選手や中村紀洋選手や多村選手といったホームランバッターが複数いて、2012年と2013年には更にラミレスさん(現監督)までいたという特殊事情を考慮しなくてはなりません。

 

 ですから、総合的に見ると、ベイスターズファームの打者の育成については、あんまり芳しい成果は出ていないのではないか?と判断する事ができると思います。

 

 また、先程触れたキャリアの浅い打撃コーチ2名体制になった2016年以降のチーム打率の低さは目を覆わんばかりである、と付け加えなければなりません。

 

 厳しい言い方になりますが、このままでは短中期的にベイスターズは貧打のチームに陥りかねないと、大変な危惧をしております。

 

 

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 今回も一旦ここまでにして、続きはまた折を見て書きたいと思います。

 

 

 

続く

ベイスターズの育成方針はこれで良いのか?

 

 我らがベイスターズ(1軍)はソフトバンクとの交流戦を2試合戦いまして、ただ2連敗を喫したというだけでなく、色々な面で力の差を見せつけられました。

 3日のTBSチャンネルの中継の中で実況をお務めになった世界の松下アナが「力の差がある」と仰っていましたが、僕も本当にその通りだと思いました。

 

 そして、ソフトバンクベイスターズとで一体何がここまでの大きな差を生むのか?その原因を考えてみなければならないとも、僕は思いました。

 僕は一介のファンに過ぎませんから僕が考えた所でチームが強くなるわけでは無いのですが、しかし何も出来ないからと言って思考停止に陥るのは僕の性格から言って許しがたいので、あくまで自己満足の一環として、つらつらと書き連ねたいと思います。

 

 

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6月2日のスタメンは以下の通りでした。

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6月3日のスタメンは以下の通りでした。

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※ 出典 プロ野球 - スポーツナビ

 

 この中でオレンジの下線を入れた選手が俗にいう「外様」の選手にあたるわけですが、こうして見ると両試合、両チームとも外様選手の割合は少なめなのが見て取れます。逆に言えば生え抜き主体、自前で選手を育成してきたチームとみなせると思います。

 

 しかし、同じように生え抜き主体でありながら試合内容はスコア以上にかなりの開きがあったのは否定のしようがない事実、でありました。

 

 ですから僕は、現時点においてベイスターズは生え抜き選手の育成力が不充分であると判断しております。

 

 

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 急ごしらえで恐縮ですが、イースタンリーグ7球団の各球団ごとの打席数上位10傑(2017年6月2日終了時点)を表にしてみました。

 

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 ざっと見てもおわかりいただけると思いますが、ベイスターズの野手は他と比べて打席数が少ないのがわかると思います。

 100打席以上場数を踏んでいる選手は巨人楽天西武ヤクルトが9名、日ハムが7名、ロッテが5名なのに対し、ベイスターズにはたった3名しかおりません。

 

 ただやみくもに打席に立たせれば良いとは言いませんが、そうは言っても実践に勝る練習は無いのでありまして、ですからやはりこの数字は問題だと言わざるを得ません。

 

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 さて、ではなぜこのような差が生じるのか?についてですが、その理由はだいたい以下の3点が挙げられると思います。

 

(1)三軍制を敷いているチームは二軍の試合に回すメンバーが少ないため、少数精鋭で試合に起用できる

(2)ウエスタンリーグ交流戦を組んでいるチームはそもそもの試合数が多い

(3)まんべんなく起用する方針のチームと多寡の差が大きいチームがある

 

 ベイスターズは三軍制を敷いておらず、しかもウエスタンリーグとの交流戦も行っていません。

 

 また、現在のベイスターズでは細川選手と網谷選手がトッププロスペクトとしてほぼ毎試合フル出場を課されていますが、それ以外の選手は大きなムラが生じないようにまんべんなく起用される傾向があります。

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 キャッチャーの出場試合数や打席数は上記の通りになっていまして、一軍にいることが多い高城選手を除けば、育成の亀井選手も含めてだいたいまんべんなく起用されているのがわかると思います。

 この傾向は他のポジションでも似たような所がありますが、数字は割愛します。

 

 なお、上の表に載せている数字は全てイースタンの公式戦としてカウントされる試合のみ計上しており、フューチャーズ戦や社会人チーム、独立リーグとの交流戦の成績は含まれていませんが、含まれない非公式試合の本数においてもベイスターズは他と比べて少ない傾向があります。

 

 つまり、ベイスターズは2軍の試合数を増やし、1人あたりの出場機会をもっと増やさなければならないと、僕は考えています。

 

 

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 なるべく細かく具体的に、時にはエビデンスを提示しながら書いていきたいのですが、そうするとブログがどんどん遠大になってしまって作成するのに時間がもっともっと必要になります。

 

 ですから、この続きは後日改めて書きたいと思います。

 

 

続く

 

 

 

2017年6月1日 読売巨人vs横浜DeNA (横須賀) の感想

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 対巨人3連戦の3試合目でようやく見に行けました。普段は大して忙しくもなく、1日5時間労働のスローライフを満喫しておりますので、たまにこうして連日のように8時間も働きますと、身体が悲鳴を上げ、野球を見に行くどころではありません。

 日本一のホワイト企業を目指し、なるべくゆっくり働いていきたいものです。

 

 

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 本日の先発ピッチャーはベイスターズが久保選手、巨人は大竹選手です。両選手とも現在のチームにFA移籍でやってきた大物であります。この前は背番号1番対決を見た僕ですが、今度はFAピッチャー対決であります。

 どちらも、あまりファームでお目にかかってはいけないような気もするマッチアップでございます。

 

 まずベイスターズ久保選手ですが、5回を投げて無失点で勝ち負けはつきませんでした。

 球速は僕が記憶している限りでも140キロを若干超える程度で、僕が知っている久保選手と比べると6~7キロほど球速が遅く感じます。僕が知っているも何も同じ久保選手ですが、球速が落ちた分、緩急の差が少なくなってバットに当てられやすくなっているのかもしれない、と思いました。久保選手が先発で好成績を残している時は割と奪三振の数も多い方だったわけですが、今日はわずか2奪三振に留まっています。

 ボールは低めに集まっていますし、集中打を浴びることもありませんでした。ただ、何かちょっと物足らないような感じもします。バッターがタイミングを狂わされて翻弄されているとか、外国人バッターが苛立ちを隠せなくなっているとか、そういう久保選手らしさが影を潜めていると言いましょうか。

 

 ウィーランド選手が故障で登録抹消となりまして、1軍に先発ピッチャーを補充する必要に迫られているベイスターズ2軍の台所事情です。今日は球数60球にも関わらず5回で降板しているのを見る限り、次は1軍で登板する公算が高いと思いますが、願わくば広い球場で投げさせて欲しいなと、希望いたします。

 

 

 巨人先発の大竹選手は3回を投げて2失点で勝ち負けはつきませんでした。スムーズに継投していましたので、何か支障をきたして3回で降板したわけではなく、元からその予定だったと思われます。

 大竹選手の球速は僕が記憶している限りだと147キロがあったかも?という位です。元々それくらい出せるピッチャーだと思いますが、球速はそこそこ出ているものの、山下選手に2本の長打を浴び、細川選手にもアウトにはなったもののセンター後方への大飛球を浴びました。それくらい打球がよく飛んでいまして、これではファームで調整登板せざるを得ないのも、なるほど納得だと思いました。

 久保選手もそうですし巨人の内海選手もそうですが、30代中盤のピッチャーは身体の衰えとピッチングスタイルが噛み合わなくなって長期の不振に陥ることが少なくありません。大竹選手もそういう年齢に差し掛かっていますので、先輩方がどのようにしてこの試練を乗り越えていったのか、よく勉強してもらいたいと思いますね。

 

 ちなみに三浦大輔さんはトレーニングで長距離走よりもダッシュを増やして下半身のキレを取り戻したと仰っていたような記憶があります。

 

 

 次に打線について。

 

 

 ベイスターズの山下幸輝選手がホームランを含む3安打猛打賞と大爆発いたしました。

 1本目はライトフェンス直撃の2ベースで、打球の角度はホームラン風のそれでしたが、多少詰まったような感じもありました。

 2本目のヒットはライトフェンスを軽々超える、いわゆる「打った瞬間」系の美しいホームランでした。まさにホームランバッターが打つような美しい放物線を描くホームランで、中の人が筒香選手の2016verになったのかと見紛うほど、ホームランバッターの風格を醸し出していました。1本目2本目は右投げの大竹選手から打ちました。

 3本目のヒットは打って変わってセンター前に低い弾道で抜けていくシングルヒット です。前の2本が見事でしたのでついつい欲が出てきてしまっても不思議ではない所でしたが、山下選手の本分をしっかり保ったのだと思います。こちらは左腕の高木京介選手からでしたので、最初からシュアに打つつもりで打席に入ったかもしれませんね。

 という具合にバッティングについては申し分のない素晴らしい働きだったわけですが、ただ、守備については、随分と守備範囲が狭まってしまったものだなぁと、残念に感じました。サードを守ったりショートを守ったり転々としている弊害かもしれませんが、打球への反応の一歩目が遅いように見えました。

 チーム事情もありますから贅沢はいえませんけど、できればポジションを固定して使ってあげたい選手ではあると思います。

 

 今日はチーム全体で7安打でそのうち山下選手以外の4本は皆さん1本づつで、だから山下選手以外に特別に誰かが良かったという感じもしませんが、細川選手が打席に入ったときの巨人の外野のポジショニングにハッとさせられましたので、その時の写真を載せたいと思います。

 

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 この写真で伝わるかどうか心配ですが、とにかく深く守っていたという事です。この外野の守備位置は、ハマスタならフェンスの場所になります(横須賀スタジアムの方が広いのです)。

 この時にセンターを守っていたのは俊足で守備範囲の広い松本哲也選手ですから、もうちょっと前で守っても良さそうな気もするのですが、とにかくベンチの指示でここまで深く守っているわけです。

 巨人の2軍首脳陣は結構他球団の選手もよく見ていまして、それが日テレジータスのファーム戦中継などでもしばしば語られるわけですけれども、まだ高卒1年目でファームでも1本塁打の細川選手に、巨人はこういう評価を下しているというのが、色々考えさせられるなぁと、しみじみ思いました。

 

 

 巨人ではFA入団の陽岱鋼選手が登場しました。陽選手は日本ハムのファームで下積みしていた頃からこの球場でよく見てきた選手ですが、今日は勝手知ったるなんとやらで、守備面で非常にハツラツとした動きで右中間に抜けようかという打球をスライディングキャッチしたり、体の状態の良さを見せつけてくれました。

 この球場の風の流れ方をよく知っているからこそ、あそこまで打球を深追い出来るんだろうと、かつて今とは違う登録名でプレーしていた頃のこと等も思い出しました。しばらくは内野手でしたけどね。

 打つ方では3打数ノーヒットで退きましたが、いかにもプルヒッターという感じの3塁方向への強い打球もありましたので、状態はさほど悪くないのではないでしょうか。

 

 巨人の外野は同じく日本ハムから移籍した石川慎吾選手がレギュラーを取りかかっていますけど、元ハム同士でレギュラー争いというのも、なんだか妙なものです。

 

 

 次にリリーフについて。

 

 ベイスターズは6回須田選手、7回笠井選手、8回進藤選手、そして9回は藤岡選手でそれぞれ1イニングづつの継投です。

 

 須田選手の時はカレーを買いに行っていてあまり見ていなかったので7回の笠井選手についてですが、最速152キロのストレートでギャレット選手から三振を奪うなど、今年見た中では最も良かったと思いました。150キロ台はもう1球あって、やはりギャレット選手の胸元高めにビシっとのけぞらせるようなボール球で、これが後々効いてきたのではと思います。

 ベイスターズファームの投手陣は最速140キロ前後のピッチャーばかりになってしまって、今では球速でロマンを感じさせてくれるのは国吉選手とこの笠井選手だけになってしまいました。

 今日も相変わらずボール先行ではありましたが、この豪速球である程度のコースと高さを狙って投げられるようになってきていますので、この調子なら今夏の支配下登録もありうるのではないかと、なかなかの好感触を得ました。

 

 8回の進藤選手は、元々荒ぶったようなピッチングフォームですけれども、今日はまた一段と荒ぶったように見えました。最速144キロのストレートが左バッターの身体側に外れる事があって、それが堂上選手に当ってデッドボールになった時は、堂上選手がマウンドに歩み寄るような仕草も見せて、少しきな臭い雰囲気にもなりました。

 そのデッドボールで出したランナーを3ベースヒットで返されて1失点という形ですので、今日はコントロールが多少思うようにいかなかったという事かもしれません。

 

 9回の藤岡選手は球速が140キロも出ていなかったように思います。それでいてコントロールも思わしくなく、集中打を浴びて3失点で逆転負けの敗戦投手となりました。

 ファームの浅野投手コーチが一度マウンドに行き、しかし藤岡選手はその後も調子が戻らずに、ついうっかり浅野コーチが再びマウンドに行きそうになって周りに止められる、というドタバタシーンもありました。浅野コーチは御年68歳でらっしゃいますので、あんまり無理をさせないようにしなくてはなりません。

 藤岡選手はこの前1軍でお立ち台に上ったばかりなのに2軍降格の憂き目にあって、一体どうしてだろうと思う気持ちもありましたけれども、こうなることが予め予想がついていたのでしょうか。「今日は調子が悪かった」で済めばよいのですが。

 

 

 巨人のリリーフは4回5回の2イニングを高木京介選手、6回7回の2イニングを中川選手、8回篠原選手、9回西村選手が1イニングづつの継投です。

 

 まずは何と言ってもおかえりなさいの高木選手です。不穏な野次が飛ぶかと思いきやほとんど聞こえてこず、登場時に場内が多少ざわついた以外は淡々とした展開でした。

 球速は140キロを超えるボールがあったっけ?という曖昧な記憶ですが、ブランクが長かった割にはコントロールが良く、絶好調の山下幸輝選手にヒットを一本許した以外は問題なく片付けました。

 ブランクと言っても怪我をしていたわけではありませんから練習やトレーニングは出来ていたわけで、元々の実力の高さは折り紙付きでしたので、実力的にはさほど時間がかからずに支配下登録できる状況にはあると思います。あとはチーム事情であるとか、野球以外の所でどうやって折り合いをつけていくのかという事ではないでしょうか。

 

 しかし、松本竜也さんの方はどうなのでしょうか。彼はすぐに白状したわけですし、何より年齢が若かったわけです。バトミントンの桃田さんも復帰されたわけですし、松本竜也さんの方も復帰の道を開いてあげられないものでしょうかね。巨人でも他球団でもいいですが、僕は彼が気の毒に思えて仕方がないですよ。

 

 

                   ■

 

 

 最近のベイスターズファームはフューチャーズ戦まで含めると5連勝中でして、ようやくなんとかなり始めた所でしたが、僕みたいな貧乏神が球場に現れたせいで負けてしまいました。色々ごめんなさい。

 

 明日から来週いっぱいまでビジターゲームが9試合続きますので、主催試合は翌々週の平塚球場までお預けとなります。

 球場に行けないのは寂しいですが、ベイスターズのさらなる奮闘をお祈り申し上げたいと思います。

 

 

読売巨人4-2横浜DeNA

勝:篠原

敗:藤岡

S:西村

本塁打:山下(僕の推定飛距離120メートル)

観客数:1103名

 

 

以上

 

 

2017年5月27日 ヤクルトvs横浜DeNA (大和) の感想

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 年に一度の大和スタジアムの日がやってまいりました。僕の家から車で35分の、ファーム開催球場としては最も近所の球場でもあります。

 家が近いからと余裕をこいていたせいで、球場観客席についたのは1回裏ベイスターズの攻撃中の時で、打席に2番の乙坂選手が立っている場面でありました。

 

 さて、故障離脱中の石田健大選手が26日のベイスターズ球場の試合で実戦復帰する予定だとニュースで報じておりましたが、あいにくその試合が雨で中止になってしまいました。

 ですから今日の試合で投げるかもとワクワクしながら待っていたのですが、残念ながら登板はありませんでした。明日は平塚球場で試合が行われます。僕は予定があって見に行けませんが、平塚球場に石田選手が来るかもしれないと夢を膨らませて行ってみるのも良いのではないでしょうか。本当に出るかどうかは知りませんけどね。

 

 今日はスコアボードの写真を撮るのを忘れたので手書きでスタメンをお知らせいたします。

 

ヤクルト

(右)比屋根 (三)奥村 (遊)廣岡 (一)グリーン (指)大村 (二)渡邉 (中)榎本 (捕)山川 (左)山崎 (投)オーレンドルフ

 

横浜DeNA 

(中)関根 (左)乙坂 (三)白崎 (指)佐野 (二)エリアン (遊)山下 (右)細川 (捕)西森 (一)網谷 (投)平良

 

 さて、本日の先発ピッチャーはベイスターズが平良選手、ヤクルトがオーレンドルフ選手です。

 

 まずベイスターズ平良選手ですが、8回を投げて1失点で勝ち投手になりました。大和スタジアムにはスピードガンがありませんので球速はわかりませんが、あくまで感覚的なものとして言えば回を追う毎に、それこそ7回8回位のほうが球速が速かったように見えました。たぶん140キロくらいは出ていたんじゃないかと思います。

 唯一の失点は2回で、育成の大村選手にライトへソロホームランを打たれました。この回は続く渡辺選手にも右中間奥深くに運ばれる2ベースを打たれ、榎本選手にもセンター右後方に普通は抜かれるであろう強い打球を打たれるも、関根選手の広い守備範囲に助けられてセンターフライで済みました。

 この回は要するに高めに浮いたという事だと思いますが、それにしても皆さん随分強い打球を飛ばしていました。渡辺選手榎本選手はパワーヒッターというよりは技巧派タイプですので、あれだけ強い打球を外野後方まで飛ばされるのは恐いなぁと思いました。

 立ち上がりから常に低めに徹底し続けられれば良いのですが、いくら一流ピッチャーでも高めに浮くことは少なからずあります。それでも抑えるのが一流ピッチャーで、平良選手にいきなり一流ピッチャーの領域を求めるのは酷ですけれども、高めに浮いた時でも被害を最小限に食い止められるような、もう少し球速を求めるとか、球界でよく言う「球筋の汚い」ボールを投げるとか、そういうものがあれば素晴らしいのになと思いました。

 暑い中でも8回までバテずに投げきれたのは進化の証明でもありますので、もう一皮むけて、夏場あたりにもう一回チャンスを貰えるようになれば良いと思いますね。

 

 

 ヤクルトのオーレンドルフ選手は5回を投げて3失点で負け投手となりました。

 3失点のうち2失点は3回2アウトから白崎選手と佐野選手に連続ソロホームランを浴びてのものです。続くエリアン選手にもセンターに強烈なライナーを打たれていまして、この回に限って言えば、やたらとよく飛ぶピッチャーになってしまいました。白崎選手に打たれたホームランはライトポール際最前列に入る、横浜スタジアムでもよく見かける「あれが入るのかよ!」とびっくりしちゃうタイプのホームランでした。打った瞬間はライト定位置へのフライのイメージでしたので、本当にこの回は妙に飛びました。

 試合序盤にもかなりコントロールに苦しんでいましたが、その後は4回5回ともに力で押すピッチングで、コントロールが良くなったというほどではないものの、際どいボールなどもあって2イニング続けて無失点で終えました。

 僕はこれが今年最初のヤクルト戦ですからオーレンドルフ選手を見るのも初めでして、立ち上がりでだいぶ苦労するのがお馴染みなのかどうかわかりかねますが、いつもこの調子では1軍は厳しいかもしれませんですね。

 

 

 続いて打線について。

 

 

 今日のベイスターズでは2人ほど良かった選手として取り上げたいと思います。

 

 まずは4番DHで出場の佐野選手です。最初の打席は四球でしたが、2打席目にライトへ低い弾道のホームランを放ちました。若干擦ったような、必ずしもジャストミートという感じでも無かったのですが、やはりパワーでしょうか。見事な一打でした。

 今日はその次の打席でシリアコ選手に交代してしまいましたが、その後はキャッチャーミットを持って平良選手のキャッチボールの相手を務めたりして、なんとなくその手のアピールっぽいものを感じました。ルーキーながらそうやって首脳陣にスキのないアピールをする姿勢は非常に良いと思います。

 

 もう一人は関根選手でしょうか。最初の打席で出塁すると、立て続けに2盗3盗を決めてしまいました。特に3塁への盗塁は1塁に白崎選手がいて、白崎選手はスタートを切れずに1塁に残ってしまうような、なかなかの早業でした。そして白崎選手は、ちょっと微妙だったよねという事を付け加えておきたいと思います。

 その後もあって、第3打席に四球で出塁すると、またしても2塁へ盗塁を決めました。

 ランナーを塁に置いた場面で調子を狂わせるピッチャーというのは日本人でも外国人でも少なからずいるものでして、そういう時に足でピッチャーにプレッシャーをかける技術というのも、目立ちませんけれども、極めて重要なものだと思います。1点差を争う試合で相手先発がスタミナ切れでリリーフにバトンタッチした時などに、是非とも見たいのがこういうプレーだと思います。

 現在のベイスターズはこういう所がそこまで強くありませんから、関根選手のこういう姿勢を買って、たまには桑原選手を休ませて、関根選手を使ってみようかという試合を設けるのも、アリなんじゃないかと僕は妄想を膨らませました。

 

 

 ヤクルトでは育成ルーキーの大村選手がホームランを含む3安打猛打賞の大活躍でした。

 大村選手はBCリーグで1試合だけ見たことがありまして、大差で負けている試合で急所にボールが直撃して一旦ベンチに下がるも、気合で試合に復帰した、という記憶が残っています。ベンチに残っているキャッチャーはコーチ兼任の選手が1人だけというチーム事情もあったと思いますが、責任感が人一倍強いのだろうと、勝手に想像しております。

 今日の大村選手はDHでの出場ですが、ヤクルトは西田選手や藤井選手のようにキャッチャー登録の選手を野手としてもバンバン使うチームですので、その点は彼の打力を伸ばす意味でも好都合かもしれません。上背はそれほどありませんが、西武の森友哉選手のような雰囲気で右に左に柔軟かつパワフルな打球を飛ばします。

 ライトへのホームランも見事でしたが、その後の2本のシングルヒットもボールに逆らわずに、強い打球で野手の間を抜きました。打球方向にクセが無く、どこにでも飛ばせる、昔よく使われた野球用語でスプレーヒッターというものがありますが、そういう側面もあるのではないでしょうか。

 ヤクルトは彼をキャッチャーとして鍛えていくのか、それとも打力を活かすためにどこか違うポジションをあてがうのかわかりませんが、打つ方をメインに鍛えてくれれば支配下登録もさほど遠くはないのではという感じもしました。

 

 

 次にリリーフについて。

 

 ベイスターズは8回まで平良選手が投げまして、9回頭から大原選手がマウンドに上がりました。

 

 その大原選手ですが、誠に残念ながらヒット2本とフォアボールで1アウト満塁とした所で降板となりました。唯一のアウトも、見るからに「ホームランを打ってちょうだい!」と言わんばかりの真ん中の球をグリーン選手がミスショットで超高度のライトフライを打ち上げたというもので、グリーン選手が本来の調子ならそのままライトスタンド場外まで運ばれてしまうだろう、そんな感じもしました。ストライクを取るので精一杯でした。

 

 というわけで急遽進藤選手がマウンドに上がり、フォアボールを1つ与えて押し出しで1失点してしまうものの、内野ゴロ2つで辛うじてゲームセットとなりました。

 

 

 ヤクルトは6回中澤選手で菊沢選手1イニング、7回以降は土肥選手、8回平井選手がそれぞれ1イニングづつ投げました。

 

 7回に登板した菊沢選手は軟式野球出身の29歳のオールドルーキーと野球名鑑に書いてありまして、軟式野球出身なんて昭和みたいだなぁと本番前の投球練習から楽しみにしていたのですが、想像していたのとは違って、思った以上に球速が速かったと感じました。

 スピードガンが無いので正確な球速はわかりませんが、8回に投げた平井選手と肩を並べるのでは?と感じました。平井選手は最速150キロを超える剛球ピッチャーですけれども、そんな速いボールを軟式野球でどうやって身につけたのだろうと、アマ球界の奥深さみたいなものを感じました。

 フォアボールを1つ出したもののそこまでコントロールが悪いわけでも無さそうです。少ししか投げていませんのでまだまだなんとも言えませんが、1軍がそんなに遠い人ではないと思いました。

 

 草野球をやっている人は、こういう選手が出てくると「自分ももしかしたら」という気が起きちゃうかもしれませんね。

 

 

                  ■

 

 

 というわけで本日はベイスターズの勝利となりました。ベイスターズ選手のホームランを見るのはとても久しぶりな気もしますが、佐野選手については2軍よりも1軍の方が似合うんじゃないかなと、だからここでホームランを見せてもらっても素直に喜んで良いものかどうか、色々考えてしまいますね。

 

 

ヤクルト2-3横浜DeNA

勝:平良

敗:オーレンドルフ

S:進藤

本塁打:白崎(僕の推定飛距離98メートル)佐野(僕の推定飛距離110メートル)

観客数:2597名

 

 

以上

2017年5月21日 横浜DeNAvs読売巨人 (ジャイアンツ球場) の感想

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 暑い時期になりました。今日の神奈川県は最高気温が30度だか31度だか、だそうでした。ジャイアンツ球場は山の上にあって多少風が吹きますので気温よりも若干涼しい感じはしましたけれども、それでも暑かったです。

 

 世の中では地球温暖化等と言われておりますが、太古の昔から地球の地表温度は緩やかに上ったり下がったりを繰り返しているわけでして、それが今はたまたま上り坂の途中にあるという話に過ぎません。明治時代くらいまでは小氷期だったのです。そこからジワジワ上がってきているというだけです。

 宇宙船地球号の一乗組員としましては、いい加減この星の特性くらい把握しておきなさいと、その他の乗組員諸君に言いたいと、そう思ったりもする今日この頃です。

 

 

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 さて、本日の先発ピッチャーはベイスターズが綾部選手、巨人は江柄子選手の両先発です。僕は綾部選手が先発するのを見るのは初めてかもしれません。

 

 まず綾部選手ですが、5回を投げて4失点で敗戦投手となりました。僕が球場についたのは1回裏巨人の攻撃中だったのですが、ちょうど観客席に入ってグラウンド上を見やると、ゆったりとダイヤモンドを一周する橋本到選手の様子が伺えました。なるほどな、と思いました。

 橋本選手に一発を浴びた後も苦しいピッチングが続き、フォアボールとヒットで1.2塁にランナーを置いて和田恋選手にタイムリーを浴びるなど、実に散々な立ち上がりでした。そのへんを見ていて、球が高めに浮いて、球速も無いですから、バッティングセンターになるのも仕方ないなと感じました。

 綾部選手は1つ年上の飯塚選手と似たタイプです。右投げの本格派風で、球速は140キロ程度です。球の力で押すピッチングが出来ませんから、低めに集められなければ2軍であっても厳しいという事だと思います。

 2回以降は冷静さを取り戻せたのか低めに集められるようになって無失点で切り抜けていますが、中軸のバッターには強い打球を打たれていますので、ありとあらゆる意味でお勉強とパワーアップが必要ではないかなと思いました。

 高校時代はもうちょっと球速が速かったと聞くのですが、現在140キロ止まりなのはコントロールや球の回転数を意識してのものなのでしょうか。だとしても、ちょっと強い打球を打たれ過ぎているという感じもあります。

 飯塚選手ともども、もうちょっと身体を大きくして、無理せずにそこそこ速いボールを投げられるようになってもらえたら良いなと思います。

 

 

 巨人先発の江柄子選手は5回を投げて被安打3の無失点で勝ち投手となりました。僕が記憶している限りだと球速は145キロとか143キロくらいでごくごく平均的ですが、低めに集めて強い打球をほとんど打たせてくれませんでした。強い打球と言えたのは佐野選手に打たれた一二塁間を抜けるヒットくらいでしょうか。コントロールも良いですね。無駄なフォアボールはありませんでした。 

 試合後のヒーロインタビューでインタビュアーの人が「今シーズン初先発」と仰っているのが聞こえましたのでそういう事なのだと思いますが、怪我でもしていたのでしょうか。

 リリーフで中心選手になるほどの球速はありませんが、先発ローテの谷間とかでひょこっと現れて6回3失点でまとめてくれるような、地味ながら貴重な働きをするタイプという感じがしますので、これから調子を上げて、1軍の先発ローテ陣に疲れが見え始めた時などにご活躍頂けると良いと思います。

 

 

 次に打線について。

 

 全くと言っていいほど見どころがありませんでした。僕はなるべく選手の長所を見出して褒めたいと思っているのですが、若手も中堅もベテランも、連日暑い中のデーゲームでお疲れだったのでしょうか。

 

 その中で無理やり長所を思い出して書くとするならば、ルーキー佐野選手が第一打席に放ったライト前ヒットでしょうか。佐野選手の前を打つ下園選手がセンター前ヒットで出塁して、続く打席で甘い球を見逃さずにピシャっと打ちました。

 今日はそもそも外野に打球が飛ぶこと自体が少なかったですから、全打席外野に飛ばした佐野選手だけが輝いて見えました。

 

 

 巨人打線では開幕一軍だった岡本和真選手が目立ちました。第一打席第二打席ともに右方向へのヒットで、第二打席の2ベースはさすがパワーヒッターだと唸らせるような、よく伸びた打球でした。第四打席のレフトフライもフェンス手前まで飛んでいますので、ベイスターズ打線と全く違い、実にパワフルで格の違いを見せつけられました。

 日ハムに移籍した大田泰示選手が早速ホームランの量産体制に入っていますけれども、岡本選手もせっかく大田選手のように外野手に転向したわけですし、中途半端にやらずにガンガン振りまくるバッティングをやってもらったらどうかと思います。何よりパワーが日本人離れしていますので、当面は打率度外視で振りまくるバッティングで結果を求めるほうが良いと思いますね。

 

 それにしても、巨人は和田恋選手や坂口選手といった右のパワーヒッターを複数抱えているわけですけど、本当にもどかしいと思いますね。他のチームからしたら宝の山だと思いますよ。

 

 

 次にリリーフについて。

 

 ベイスターズは6回に福地選手が1イニング、7回8回の2イニングを田村選手という継投です。

 

 福地選手は、今日もいつも通り制球に苦しんで2つもフォアボールを出してしまいました。本来なら150キロくらい出せるはずの福地選手が今日は抑えめに144キロくらいが最速だったと思いますが、球速を抑えてもコントロールにさほど影響しないようで、引き続き1つストライクを取るのにいっぱいいっぱいです。

 多少コントロールがアバウトなのは仕方がないと思うのですが、ルーキーの頃と比べるとますます悪くなっているように思えてなりません。最大の持ち味である球速も、このままでは元に戻せなくなる心配もあるわけです。

 ピッチングフォームを固定出来ないのか、精神的なものなのか、根源的な事を考えなければならないと思います。リリーフだと1つフォアボールを出すだけでも首脳陣にしかめっ面をされますから、あえて一度先発に転向して6回で8個までフォアボールを出しても良いという環境で投げてもらったらどうか、等と妄想しています。

 

 田村選手は昨日の先発でマウンドに上ったものの、あろうことか先頭バッターにいきなり頭部死球を与えて危険球退場になってしまいましたので、今日のリリーフで仕切り直しとなりました。

 今日出てきたベイスターズのピッチャーで球速が最も速く、147キロくらい出ていたと思います。他のチームのピッチャーでは150キロを投げる人も珍しくないですが、ベイスターズのファームでは数少ない140キロ後半を出せるピッチャーです。

 コントロールもさほど悪くはなく、ここにきてようやく巨人と互角に勝負しているように感じられました。暑さで頭がやられて変化球の内容まで記憶に残せなかったのですが、きちんと低めの集めるプロらしいピッチングが出来ていたように思います。

 育成2年目でベイスターズファンの間で話題に上ることも少ない田村選手ですが、少しづつ支配下登録への道が見えてくるんじゃないかと、期待させる内容だったと思いますよ。

 

 

 巨人のリリーフは6回7回を乾選手、8回戸根選手、9回篠原選手という継投です。

 

 皆さん球が速くて羨ましい限りです。乾選手も140キロ台後半が出るんですね。ベイスターズに球速があってストライクが取れる左のリリーフがいたら即一軍にあげてもらえるんじゃないかと思いました。

 

 9回の篠原選手は確かごく最近2軍降格されたばかりだったと思いますが、最速150キロのストレートと何かしらの落ちるボールで、2軍にいるピッチャーでは無いという雰囲気を感じました。

 まだ支配下登録されて間もないので不慣れな1軍の雰囲気に飲まれてしまった部分もあったのではないでしょうか。慣れればセットアッパーを任せられてもおかしくない、とても才能豊かな、いかにもリリーフ向きな素晴らしい選手だと思いましたよ。

 

 

               ■

 

 暑い中でじっとしていると、眠気にも似た何かを感じるようになります。今日のベイスターズは3三振の関根選手を筆頭に、どうにも眠くなる、そういう試合でした。

 

 試合の勝ち負けは良いとして、「将来が楽しみだな」と期待を抱かせる選手が、最近ちょっと少ないのです。

 守備がうまいとか、打球がすごいとか、球速があるとか、そういう選手が出てきてくれたら良いのになと、そんな事を思った今日の試合でした。

 

 

横浜DeNA0-4読売巨人

勝:江柄子

敗:綾部

本塁打:橋本

観客数:1200人ちょっと

 

 

以上